反応しない練習(後編)【書評】

エッグの書評

草薙龍瞬(くさなぎりゅうしゅん)著(KADOKAWA)/ 2015.7.29発行 


反応しない練習の書評、後編です。

まだ読んでいない方はこちらをどうぞ。
「反応しない練習(前編)【書評】」
https://eggsblog.com/2021/01/06/hannoushinairensyuu1/


不満やストレスなどの
「マイナスの感情で苦しまない」

まぁよくありますね、人間関係の悩み。
アドラーさんは、すべての悩みは対人関係の悩みであると言ってます。

ここでは「感情に悩まされる」ことと「相手とどう関わるか」
ということは別の問題として考えることが大切と言います。

「感情」とは、またまた心の反応だということです。
最強は無反応。相手に反応して心を失わないこと。

そして相手の反応は、相手にゆだねること。

その通りですね。
人はそれぞれ違っていますから、
自分が思った通りのことを相手が考えるなんてことは「妄想」でしかないのです。

難しいですね。練習しなければなかなかできるようにはならなそうです。

だから皆悩んでいるのだな。

また、相手に「嫌なことは嫌だと伝える」というべきとも言っています。
伝える。説明する。

わたしはつい、申し訳ないと思って遠慮したり、
相手を怒らせてしまったりしないだろうかと考えてしまって避けてしまいがちです。

ですが、勇気を出して伝えてみて嫌われてしまったらそれまでのこと。
その人とは関わらなくても良いのかもしれません。
またはいつか分かり合えるかもしれない。

どちらにしても、ここで相手との境界線を引くということですね。

苦しめあうために相手と関わっているのではなく、理解し合うために、
お互いの幸せのために関わっている。ということを目標にして、

勇気を持って伝えてみよう。
と自分に言い聞かせています。。

他人の視線を気にせずに、自分らしく生きる

気になる心理とは、承認欲が作り出す「妄想」。
これを断ち切るには、どんな思いも「妄想にすぎない」とはっきり自覚すること。だそうです。
妄想には確かめる術はないということを知っておく。そして、妄想をやめる。
確かめようのないことを追いかけるのはムダですよね。

「他人と比較してしまう」も同様。
承認欲を得て安心したいので、ついやってしまいますが、
不可能なことなので終わりがない。ムダなことです。

そんなムダをはねのけてやるべき「正しい努力」とは。

  1. 今の生活を「改善」していく
    改善とは「快(喜びや楽しさを感じている状態)」を感じられる工夫をすること。
    さらに「意味があるか」が大事ではなく、充実感や心をみがく爽快感、納得を目的とする。

2. どんな時も「自分のモノゴトに集中」
 自分のモノゴトとは、自分にとって必要な、役に立つ、体一つでできる作業のこと。

3. 自分のモノゴトに取り組むプロセスそのものに「納得」する
 プロセスが大事なので誰の評価も必要としないのです。
 しなやかマインドセットの考え方ですね。

自分が楽しいと思ったり夢中になることを、
迷わず思い切りやりましょう!
と自分に言い聞かせています。。


「正しく」競争する

競争の心理の底には、
「何かを手に入れれば欲を満たせる」「手に入れたものだけでは満足できない」
という貪欲が存在しているのだそうです。

それじゃ、いくらやってもキリがないじゃない…

そこで考えるべきは、競争という現実に自分がどう向き合うか。
競争にのるか、降りるか、別の動機で競争の中を生きるか。
そもそも競争というのもこれまた妄想です。

ここで、人間関係を丸く収める4つの心がけ(世間では愛というのだって)が出てきます。
【これがかなり重要!!】
○慈しみの心→相手の幸せを願う
○悲の心  →相手の苦しみ、悲しみを理解すること
○喜の心  →相手の喜び、楽しさを理解すること
○捨の心  →手放す、捨て置く、反応しない

これを人生のモチベーションにすえてみると、世界の見え方が変わるのだそうです。
これを働く動機、生きる目的にすれば、
競争という現実の中で欲と怒りと妄想(スゴい執着だな…)などに
駆られて生きてきた自分から自由になれる。そうなのです。


ん〜、やっぱりまだまだ修行がたりないわ…。
折に触れ思い出してみます。



さてまとめますが、
こんな悩める現代に、できるだけ心穏やかに生きていけるような
たくさんのヒントが書いてあって、とても参考になります。

良かったら読んでみてください。

実行していくにはかなり練習が必要ではありますがTT

わたしも悩んでしまう時には、目を閉じて外の世界を遮断し、呼吸をして、自分の心の中を見る。
ということを心がけたいと思います。